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「イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」」を読んだ

イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」 を読んだので感想をブログに書きます。

どんな人におすすめか

万人におすすめです。 強いていうなら、プロダクトに関わる人により相性がいいと思いますが、大体の人が関わっていそうなので結局万人ですね。 直近だとチームのプロダクトオーナーをやっていたからか、刺さる部分がたくさんありました。

この本の良いところはサクッと読めるボリューム感というところです。 わたしはKindle端末で読んでいたので物理本の厚さはわからないのですが、1,2ページめくると1%進むのでサクサク読めて良かったです。 (端末や文字の大きさにもよりますが・・・)

感想

「仮説」は量より質

バリューのある仕事は「イシューの重要度」と「解の質」がどちらも高いもの、と書籍に書いてあります。 これを読んだときに「イシューの重要度を肌感でつけるためにめちゃくちゃイシュー解けばいいのでは??」と思ったのですが、すぐにそれは間違っているものだと書いてありました。(自分の思ったことが即座に「違う」と書いてあって、もはや爽快だった)

  • この世に蔓延る「問題かもしれないもの」のほとんどは取り組んでも意味のないもの
  • そのやり方をやったとして、部下に同じやり方を教えるのであればリーダーとしては大成できない

それは「犬の道」と定義されていて、↑のようにやらないべき理由が書いてありました。 刺さったのは後者の記述で、自分だけなら根性でなんとかしてもいいけど、周りにそれをやらせるのはたしかに違うな...と納得しました。

「イシューの質が良いかどうか」の思考を常に意識的に持っているわけではないなぁと思いつつ、ふと気づいたのは、障害対応をする時はこれを常に意識している、ということでした。 障害が起きたら、「影響調査」「復旧作業」「事後対応」「根本解決」などを優先度を考えつつ短い時間の中でいち早く終わらせる必要があります。 「イシュー度」「解の質」からTODOの優先度を決めていく作業は、まさに「犬の道を通らず、今解くべき適切なイシューなのか」の思考です。 障害対応より長いサイクルの時でも、これが適用できるようになれると良さそう。

「仮説」の結果も仮説する、徐々に「仮説」の精度を上げる

  • 「仮説」を立て、イシューを分解したあとはストーリーラインを作る
  • どのようなデータが出て最終的にどうありたいか、というところまで予想する

↑本にはこのように書いてあり、ここまで解像度上げる作業やってないな...やるんだ...!と感動しました。

そして、私がさらに良いなと思ったのはこの先に書いてあったことです。

できる限り前倒しでストーリーラインをつくると言うと「決め打ちですか、ここでたいしたアイデアが浮かばなければ終わりということですね」と言う人がいる。

だがこれは大きな誤解だ。ストーリーラインは検討が進み、サブイシューに答えが出るたびに、あるいは新しい気づき・洞察が得られるたびに、書き換えて磨いていくものだ。

(仮説ドリブン① - STEP2 ストーリーラインを組み立てる)

最初に立てたものが「正解」でなくてもこの世の「正解」がわかればいいので、上手に方向を整えていくのは間違った行為でないんだな、と印象に残りました。

「伝えるうまさ」はいつでも大事なスキル

最後「メッセージドリブン」は、個人的に一番好きな章でした。 この章は、これまでの制作物を論文やプレゼン資料に落とし込んでいく際の大事なことが書いてあります。

最終的なアウトプットにより、受け手にどのようになっていてもらいたいかというと、

  • 意味のある課題を扱っていることを理解してもらう
  • 最終的なメッセージを理解してもらう
  • メッセージに納得して、行動に移してもらう

と書いてありましたが......これ、登壇するときにも言えることだ!!!となり、そのあとはずっと「登壇のクオリティを上げるためにやれること」として読み進めていきました。 登壇する時に自分が気をつけていることが言語化されている部分もあれば、まだ実践していないがクオリティ上げに貢献しそうな工程もありました。学びがザックザク。

いままで感覚で資料づくりをやっていましたが、次は再度この章を読んで登壇のクオリティを上げます💪

おわりに

個人的につよく印象に残っているところしか挙げてませんが、他にも学びになったところがたくさんありました。 気になった人はぜひ読んでほしい!!(そして感想を言い合いたい〜)